河野 龍太郎 Weekly Economic Report
著書のご案内
『日本経済の死角:収奪的システムを解き明かす』
筑摩書房より2025年2月7日に発売されました。
全国の書店およびオンラインストアでお求めください。
筑摩書房 Amazon Rakutenブックス 紀伊國屋書店 ほか
※リンクは新しいウィンドウで開きます
本書の内容を紹介した「はじめに」をお読みいただけます(PDF 約1MB)
- 第1章 生産性が上がっても実質賃金が上がらない理由
- 第2章 定期昇給の下での実質ゼロベアの罠
- 第3章 対外直接投資の落とし穴
- 第4章 労働市場の構造変化と日銀の二つの誤算
- 第5章 労働法制変更のマクロ経済への衝撃
- 第6章 コーポレートガバナンス改革の陥穽と長期雇用制の行方
- 第7章 イノベーションを社会はどう飼いならすか
書評をいただきました。ありがとうございます。
- 藻谷 浩介 氏 (株式会社日本総合研究所 主席研究員) | 毎日新聞 2025年5月3日 朝刊
- 諸富 徹 氏 (京都大学大学院教授) | 週刊エコノミスト Online 2025年5月2日
- 白川 方明 氏 (元日本銀行総裁) | ちくまWeb 2025年3月3日
- 吉田 徹 氏 (同志社大学教授) | SYNODOS 2025年2月19日
『グローバルインフレーションの深層』
慶応義塾大学出版会より2023年12月15日に発売されました。
Amazon、楽天ブックス、Honto、ほか全国の書店にてお求めください。
本書の内容を紹介した「はじめに」をお読みいただけます。(PDF 約2MB)
- 2024年 ベスト経済書・経営書 第5位 – 週刊東洋経済
目次
第1章 1ドル150円台の超円安が繰り返すのか
第2章 グローバルインフレの真因
第3章 グローバルインフレは財政インフレなのか
第4章 構造インフレ論、中国日本化論、強欲インフレ論
第5章 日本がアルゼンチンタンゴを踊る日
『成長の臨界 「飽和資本主義」はどこへ向かうのか』
慶應義塾大学出版会 2022年7月15日発売
「はじめに」(PDF: 約0.6MB)
Amazon、楽天ブックス、ほか全国の書店にてお求めください。
- エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10(2022年)第9位 – 日本経済新聞
- 2022年 ベスト経済書 日本の活路の指針として支持を集めた書籍 第1位 – 週刊ダイヤモンド
- 2022年 ベスト経済書・経営書 第2位 – 週刊東洋経済
出演動画のご紹介
東洋経済オンライン 公式YouTubeチャンネル
トランプ関税とグローバル経済についてお話させていただきました。
文藝春秋PLUS 公式YouTubeチャンネル「+RONTEN」
日本経済の課題についてお話させていただきました。
ReHacQ−リハック−【公式】YouTubeに出演しました
「あつまれ!経済の森」でお話させていただいた動画が2025年2月27日に公開されました。
こちらは後編です。(2025年3月6日)
2024年5月には、円安が続いている原因や日本が抱えている労働市場の問題についてもお話させていただきました。
- 【後藤達也が解説】急激円安の行方!今後の日本経済は?【河野龍太郎】(YouTube 約45分)
- 【後藤達也も驚愕】円急落で日本経済どうなる?S&P500の今後は【河野龍太郎】(YouTube 約46分)
TBS CROSS DIG with Blomberg 「Economic Labo」
2025年2月13日(木)、YouTubeチャンネル「TBS CROSS DIG with Blomberg」に出演し、みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏と対談させていただきました。
みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏との対談の後編です。
最近のレポート
BNPパリバ証券 河野龍太郎 : 燻るドルの基軸通貨性問題 -その4 新たな三つの国際通貨制度の構想-
No.1098 (2025年6月6日)
6月1日より、東京大学先端科学技術研究センターの客員教授を兼務することになりました。アカデミアと金融、財界、政策当局をつなぐ研究を進めて参りたいと思います。
これまでのレポートでも論じてきたように、ドルによる単一基軸通貨体制―すなわち、米国の覇権システムの一環として構築されてきた国際金融秩序―がもたらす米国の利得は相当に大きい。しかし、問題は、その利得がITや金融、エネルギーといった特定のセクター、或いは、一部のグローバル・エリート層に集中し、再分配を通じた国内における覇権の正統性の維持が困難になっている点である。
筆者自身は、もはや修復は相当に困難であり、米国の覇権と共に、ドルの単一基軸通貨体制は、終わりの始まりに差し掛かっているのだと考えている。では、今後、世界はどのような国際通貨制度に向かっていくのか。それが今回のレポートのテーマであり、以下、試論として、三つの代替的な通貨体制案を検討していく。
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BNPパリバ証券 河野龍太郎 : 燻るドルの基軸通貨性問題 -その3 ブルネルマイヤー・モデルが示すドルシステムの脆弱性-
No.1097 (2025年5月30日)
今回取り上げるのは、経済学者のマーカス・ブルネルマイヤーとセバスチャン・メルケルが、2024年5月に、ケンブリッジ大学のケインズ・レクチャーで行った講演である。彼らは、現代の国際金融システムに潜む深層的な歪みを「安全資産(safe assets)」の視点から明らかにしている。ネットワーク外部性やイナーシャによって、短期の均衡の安定が担保されているとしても、国際政治の分断や国際貿易の分断、累積的な公的債務問題、対外借入の膨張、或いは地政学的衝突などが臨界を超えると、短期的な均衡を一気に飛び越え、既存のレジームは瓦解し得る。
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BNPパリバ証券 河野龍太郎 : 燻るドルの基軸通貨性問題 -その2 中国主導のバンコールの実現可能性-
No. 1096(2025年5月16日)
トランプ関税が始まった当初から筆者は、短中期のグローバル経済について、比較的、楽観的な見方を続けてきた。しかし、長期については、あまり楽観的になれない。それは、ドルの基軸通貨性への疑念が拭えないからだ。もちろん、グローバル金融市場においてリスクオン・ムードがしばらく続けば、何もなかったかのように、これから先もドル体制が永続すると考える人が多数派になってくるだろう。トランプ政権自身も、安全保障や「開かれた財市場」を提供することのコストを他国に求めつつも、ドル国際金融システムのコスト負担問題については、しばらく封印するかもしれない。しかし、そもそも国際金融システムと貿易体制は分かち難く結びついている。とりわけここ数カ月のトランプショックを経験し、脅威を受けた国々からすれば、万が一、ドルシステムから排除されるケースを含め、そこから離脱するための準備が検討される始めているはずである。いや、それは今回のトランプショックがきっかけなのではなく、既に2022年2月のウクライナ戦争開始の直後から始まっているはずだ。
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BNPパリバ証券 河野龍太郎: 燻るドルの基軸通貨性問題 -その1 揺らぐ通貨スワップ協定-
No.1095 (2025年5月9日)
ミラン講演の後、グローバル金融市場がドルの基軸通貨性を真剣に疑い始めたのか、或いは、単なる偶然なのか、「米株安・米債券安・ドル安」のトリプル安が観測された。その直後、トランプ大統領は、相互関税の上乗せ部分を一時棚上げすると共に、ミランCEA委員長を含め、トランプ政権の首脳からは、国際金融システムに絡めて、この問題に深入りするのを避けているようにも見える。それが奏功したのか、或いは、これまた偶然か、このところグローバル金融市場は多少落ち着きを取り戻している。しかし、既にトランプ政権は、パンドラの箱を開けてしまった。元の状態に戻すことは容易ではなく、グローバル金融市場では、今後もドルの基軸通貨性への疑念が燻るのではないだろうか。
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