BNPパリバ、欧州の銀行で最優秀の評価:NGO ShareActionによる気候・生物多様性戦略への調査

December 14, 2022

BNPパリバはShareActionによる調査で総合スコア63%を取得し、欧州銀行のベストバンクと評価されました。また、調査対象とされた2つの基準「気候」および「生物多様性」の双方でも、BNPパリバは第1位を獲得しています。

欧州の銀行による取り組みはまだ不十分

英国のESG投資推進NGOで環境・社会問題を公共投資政策に盛り込む働き掛けを行っているShareActionは12月12日、1年半をかけて作成した報告書「In Debt to the Planet」を公表しました。この112ページに及ぶ報告書の中で、ShareActionは欧州銀行大手25行(英国の大手行を含む)の気候・生物多様性戦略を評価し、「欧州の銀行は気候・生物多様性のために十分な活動を行っていない」と結論づけています。ShareActionは公共政策に照らし、ネットゼロへの移行を達成するために必要とみられる活動の比率に応じて各行に評価を付与しています。

BNPパリバは生物多様性に関する取り組みの先行事例

報告書は、生物多様性について、BNPパリバの農業方針と森林伐採ゼロコミットメント(牛肉・大豆生産を手掛ける顧客企業のうち森林伐採ゼロを2025年までに達成する戦略を擁する企業にのみサービスを提供する方針)を特に追随すべき事例として挙げています。また、BNPパリバがリスク評価プロセス全体(顧客とのコンタクト、既存顧客の見直し、事業活動のデューデリジェンス等)に生物多様性を含めていることも特記しています。

関連リンク:BNPパリバの投融資方針について(英語)

「金融機関は経済が移行をさらに加速できるよう支援する必要があり、ShareActionの報告書はまだ長い道のりがあることを示しています。また、今回のランキングは広い視野から見ています。テキサス州はBNPパリバがいずれ化石燃料への資金調達から撤退する方向にあるとして公共団体にBNPパリバとの契約を禁じていますが、逆にNGOの一部は当グループがこうしたエネルギーへの資金調達を十分に抑制していないとして批判しています」「金融機関が講じる措置は基本的に公共政策と足並みを揃えています。2022年5月、BNPパリバは石油探鉱・生産向け資金調達を2025年に2020年比25%削減することを発表し、欧州で発表されたガソリン車販売の終了時期2035年と一致するよう撤退時期を設定しています」

アントワーヌ・シレ BNPパリバ カンパニー・エンゲージメント責任者

※本記事は英語で発行された記事の抄訳となります。原文をご覧になる場合はこちらをクリックしてください。

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