クリーンテック:BNPパリバとソーラーインパルス財団、スタートアップ企業に投資するファンドを創設

May 27, 2021

BNPパリバとソーラーインパルス財団(ベルトラン・ピカール氏が設立)は新たな投資ファンドを立ち上げ、クリーンテックを活かし環境に配慮した活動を展開している革新的スタートアップ企業を支援します。ソーラーインパルス財団は、BNPパリバ等のパートナー企業の支援を受け、環境保全を目的とする1,000以上の革新的ソリューションを分類する目標も達成しました。

 

BNPパリバ・ソーラーインパルス・ベンチャーファンド:ソリューションの実現を加速へ

このファンドはBNP Paribas Agility Capitalが運用を手掛け、環境に配慮した技術への移行に取り組んでいる有望なスタートアップ企業に1億5,000万ユーロを投資する方針です。同ファンドは、こうした企業の発展加速・規模拡大の支援を目指しています。

支援を受けるスタートアップ企業は欧米に本拠を置き、クリーンエネルギー、持続可能な食品・農業、サーキュラーエコノミー(循環型経済)等の分野で活発な企業です。選ばれたスタートアップ企業は「ソーラーインパルス能率的ソリューション(Solar Impulse Efficient Solutions)」分類による評価を受けることになります。

BNPパリバは同ファンドに7,500万ユーロを拠出する方針で、残りはその他の投資家からも受け入れます。BNPパリバやソーラーインパルス財団と同様の志を共有し、環境に配慮した技術への移行を支援し、国連SDGsのうち8目標の実現に向けて取り組んでいる投資家です。

 

グリーンテック企業の資金調達に対する長年の取り組み

このファンドの創設はBNPパリバの取り組みと一致しており、革新的で設立間もないクリーンテック企業の支援を目指しています。2015年に開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)の閉幕時、BNPパリバはエネルギー移行関連のスタートアップ企業に投資する専任チームを作り、1億ユーロを配分しました。その後、エネルギー効率、廃棄物管理、持続可能な乗り物などの分野で活動していたスタートアップ企業に投資を行いました。

この5年間、BNPパリバは様々な地域で特定のニーズを抱えるスタートアップ企業を支援しています。BNPパリバがすでに支援している企業の一部として、HeliatekやMetronが挙げられます。ドイツのHeliatekは軽量・低炭素の有機ソーラーフィルムを開発し、フランスのスタートアップ企業Metronは産業用地のエネルギー効率改善のため考案したソフトウェアソリューションを展開しています。これらは世界中の企業にとってネットゼロ目標を達成する鍵となる技術です。

 

環境保全のための革新的で費用対効率が高いソリューション

BNPパリバのジャン=ローラン・ボナフェ BNPパリバ最高経営責任者(CEO) は、「このファンドの創設は、BNPパリバとソーラーインパルス財団が2017年から環境保全のために遂行してきた共同行動に新たな章を開きます」と述べています。BNPパリバの後押しにより、ソーラーインパルス財団は4月13日に「環境保全のための費用対効果が高い1,000のソリューション」の分類を達成しました。

BNPパリバで「持続可能な開発」のエキスパートとして携わる社員は、ソーラーインパルス財団とともに専門アドバイザーとしてこの目標の達成を支援してきました。複数の事業部門もBNPパリバ内の起業プロジェクトの支援を通じて、この1,000のソリューションの展開に重要な役割を持っています。この中には以下が含まれます。

  • Climate Seed」は、元々はBNP パリバ・セキュリティーズ・サービス内に設けられた市場で、自主的な炭素クレジット取引市場を構築しています
  • 3 Step IT」はBNP Paribas Leasing Solutionsとの合弁事業で、包括的で持続可能な機器のライフサイクル管理ソリューションを実現しています
  • THEAM Quant Europe Climate Carbon Offset Plan」は、BNPパリバ・グローバルマーケットと協力して創設したファンドで、BNPパリバ・アセットマネジメントが運用を手掛けています

「Solar Impulse Efficient」と分類された場合、その取り組みは独立した専門家による厳しい評価も受けることになり、経済および環境の観点から実現可能性と効率性の両面が評価されます。

 

「長期的なエネルギー移行で成功を収めなければ、社会に未来はありません。この変革には協力が不可欠で、専門的・技術的ソリューションが必要です。環境保全を促進しつつ費用対効果が高い1,000のソリューションを選ぶ課題に応えるため、ソーラーインパルス財団はBNPパリバがこの目標を極めて実務的な方法で達成し、パリ協定の目的と整合するよう支援しています。」

ジャン=ローラン・ボナフェ BNPパリバ最高経営責任者(CEO)

 

 

※本記事は英語で発行された記事の抄訳となります。原文をご覧になる場合はこちらをクリックしてください。

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