BNPパリバ ニュース & プレスリリース
2021年6月17日 - , ,

サステナブルファイナンスで食品ロスを減らす

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食品ロスへの対策は世界中でますます広がりを見せ、具体化されてきています。国連のレポートによると、食品ロスは地球温暖化ガス排出量の8-10%にのぼり、毎年生産される食品の1/3が廃棄されています。このような環境や社会への影響は無視されていません。金融業界では責任ある商品を通して、また経済界ではイノベーションによってこの状況を改善する対策が構築されています。

 

食品ロスによる深刻な影響

食品ロスには厳しい目が向けられ、倫理的問題が生じています。UNICEFによると、世界で6億9千万人近くの人々が飢えに苦しんでいるにもかかわらず、欧州だけでも毎年8800万トンの食糧が廃棄されています。

この他にも、食品ロスによる影響の連鎖が世界中の環境や社会で生じています。たとえば、加速度的な天然資源の集中搾取、資源、物流、余剰物や廃棄物の不適切な管理、その結果生じる環境や経済への巨額なコスト、現地生産と実際の消費のミスマッチなどが挙げられます。過剰生産や過剰消費は経済にとっても地球にとっても大きな犠牲をもたらします。Ademe(フランスの環境・エネルギー管理庁)によると、フランスでは毎年1000万トンの食品が廃棄され、160億ユーロの損失が出ています。EUで廃棄されている8800万トンの食品からは1430億ユーロの関連コストが発生しています。

近年起きている様々な変化に伴い、消費者や生産者の意識向上や食品ロスに対する法の整備など、この問題への認知度が高まっています。新型コロナ危機により世界で広がる格差が明らかになったことも、責任あるイノベーションの加速につながっています。この動向はサステナブルファイナンスにも反映され、対策の手段として需要が高まっています。

 

食品ロスを減らすためにサステナブルファイナンスができること

サステナブルファイナンスは、社会あるいは環境に関わる、いわゆる責任あるプロジェクトへのファイナンシングおよび投資判断に誘導するファイナンスの一分野を意味します(グリーンファイナンスとしても知られています)。つまり、サステナブルファイナンスは社会や環境にプラス効果があると認められているプロジェクトや企業を支援することを目的としています。これにより企業はより良い方向への変革に投資できます。

近年のサステナブルファイナンスでは、欧州のAhold Delhaizeグループのような食品ロスの削減に特化した取り組みを行う食品流通大手が現れています。同社は最近、投資が二酸化炭素排出量や食品ロスの効果的な削減に直接つながるサステナビリティ・リンク・ボンドを始めて発行しました。

発行の際ブックランナーを務めたBNPパリバのサポートのもと、Ahold Delhaizeはこれらの債券の条件を、2025年までに食品ロスを2016年の数値に対して32%削減し、二酸化炭素排出量を29%削減するという2つのターゲットの実現としました。同様に、イギリスのスーパーマーケットチェーンであるTescoは環境フットプリントを削減するための意欲的なターゲットにリンクさせた初のサステナビリティ・リンク・ボンドを発行した先駆者となりました。

両社のサステナビリティ・リンク・ボンドに対する需要は、企業主導のサステナブルファイナンスに対する市場の期待を表す具体的な例です。

 

BNPパリバのスマートフードファンド:投資

アセット・マネージャーもまた食品ロスの削減に貢献することができます。例えば、BNPパリバ・アセットマネジメントは2017年にBNPパリバ・スマートフードファンドを立ち上げています。このファンドは、食品ロスの削減、容器のリサイクル、二酸化炭素排出量の削減や農業用水管理の改善に積極的に携わっている食品会社に投資しています。

 

食品ロスを減らすための新しいビジネスモデルの登場

イノベーションは食品ロスの効果的な解決策を見いだすのに重要な役割を果たします。BNPパリバは、適切な投資や起業支援プログラムを通してこれらの多くの取り組みを支援しています。

フランスのスタートアップ企業Phenixは、BNPパリバが支援して食品ロス問題に対処するために立ち上げられた新しい会社の一つです。同社は売れ残った商品を消費者に割引価格で購入してもらうことにより商品の再生を目指して2018年に設立された会社で、グローバルに急成長し、現在では150万人のユーザーがフェニックス・アプリを使用し、食品ロスを減らすための経済的エコシステムに貢献しています。

もう一つの成功例として、Too Good To Go(捨てるのはもったいない)というアプリが一般的にも良く知られています。同社もまた、グローバル化の過程で売れ残った食品を廃棄せず、再生して安価で購入できるように消費者と小売業者の接点を作りました。一方、Zero Gachis社は売れ残った商品を売るための棚を直接スーパーに置いています。

食品産業の投資から個人消費者レベルの余剰品の管理まで、バリューチェーン全体に働きかけることで、食品ロスを削減することができ、BNPパリバもその中で積極的な役割を担うことを強く望んでいます。

 

 

※本記事は英語で発行された記事の抄訳となります。原文をご覧になる場合はこちらをクリックしてください。

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